Mくんの追悼セレモニー

久しぶりの海行きは、Mくんの追悼セレモニーだった。

前日に生花でせっせとレイを作った。
生花レイを買うとめちゃくちゃ高いし、出来てすぐのものが手に入るのかも怪しいし、好きなのに仕上がらないかもしれない。

自分で作れば良いわって事でレイニードル買った。
まぁ、私の頭の中はいつも「欲しけりゃ作れば良い」だから。
ハサミで茎部分をチョキチョキ切って、花だけにして一花一花繋げて行く。

花屋さんいっぱい回って、同じ種類の花をいっぱい揃えて部屋が花だらけ。花屋さんみたい。
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和雄君も少しだけ一緒に繋げる作業したよ。
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花の良い匂いが部屋中に充満。
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計6本作った。
はだな夫妻の想いも、一緒に流して来るんだー。
翌朝の生見海岸。

ボスの指揮のもと、たくさんの人が集まった。
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Mくんが乗るはずだった、ニューボードに一人づつ順番にワックスオン。
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皆でパドルアウトし、輪になって追悼セレモニー開始。
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お別れの儀式してから、お酒を海に流し、散骨。
祈りを込めてレイを流した。
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41歳での死は少しかけ足過ぎたな。

良い人生だったかな。
去年の春、近所の公園でお互い花見中にバッタリ会って彼女や娘さん(成人してるんだぞ)を紹介してもらって満開の桜の下で、少しだけ皆で一緒にお酒を飲んだ。

Mくんがパパの顔を見せたのを初めて見たし、彼女に対しての優しい顔も初めて見た。
海で見せる顔とは少し違ってて、新鮮だった。
お昼ご飯の時、相席になったおかげで彼女とゆっくりとお話する時間があった。

お葬式で泣き崩れていた彼女は、この日は本当に気丈で皆にお礼を何度も何度も言っていた。
散骨は親族一同に大反対されていたらしく、Mくんのお母さんが彼女の為にこっそりと持ち帰ってくれた足の骨だったんだそうだ。

散骨出来て、安心した。ほんとに良かった。って言ってた。
まだ信じられないとも言ってた。
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そして。
片付けしながら「この海に私が来る事はもう無いけど・・・」とも言ってた。

彼女はサーファーじゃないから。
Mくんとたまーに一緒に来ていたこの海に一人で来る事は無い。
何か切ないな。
私達に「いつも2人で一緒に居て、仲良しで良いな。」って言ってくれた彼女。
パートナーと一緒に居れる当たり前の日常に感謝して、一日一日を大事に生きなくちゃ。

セレモニーの後に波乗りしたけど、波はセットで腰~腹位。
スモールサイズだったけど、セレモニーの為に行ったので台風よりよっぽど良かった。

Mくん、安らかに。


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